製品情報
ジャンル | ヒラメキ発見ミステリ・ノベル(アドベンチャー) |
発売日 | 2010年7月22日(シーズン1)No.1~No.5推理編まで 以降、No.5解決編~No.10まで毎週DLC配信 2010年9月16日(シーズン2)No.5~No.10収録 |
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
開発元 | チュンソフト |
公式サイト | ソニー 製品情報ページ(終了) |
ダウンロード版の購入は、「TRICK×LOGIC チュートリアル」を無料でダウンロードし、その後DLCとしてシーズン1や各話の推理編を購入する形で、推理編を購入すると、解決編が無料DLCとしてダウンロードできるようになる形でした。現在はシーズン2の購入で5話~10話まで一括購入できます。
攻略ページ まとめ
レビュー
ゲームの概要
人気ミステリ作家7人が仕掛けた10の罠(トリック)
我孫子武丸、綾辻行人、有栖川有栖など人気推理作家7名による書き下ろしミステリにヒラメキで挑戦!本格的な謎(トリック)に秀逸の論理(ロジック)で挑め!
プレイヤーは百年にひとりと言われた若き天才検事となり、『アカシャ』と呼ばれる冥界の蔵書に記された数々の未解決事件に挑む。未解決事件はいずれも当代人気の推理作家書き下ろし!
ソニー製品情報ページより引用
このゲームの主人公は、天才検事として冥界の蔵書である「アカシャ」という書物に書かれた未解決事件を解決する形で進んでいきます。
主人公がなぜ冥界で事件を解決することになってしまったのか、主人公に関わる事件について明らかになっていくのがメインストーリーです。
主人公が解決する事件は、チュートリアルの練習問題と事件ファイルNo.1からNo.10まで全部で11の話があり、基本1話完結の形です。各話を解決するごとに、主人公の話が少しずつ進んでいきます。
また、各話完結するごとに1章ずつ解禁されていく、おまけストーリーも収録されています。おまけストーリーは謎を解く要素はなく、作中の登場人物に関する小説が読めるという要素です。
各話の進め方は、サウンドノベル形式で画面に表示される文章を読んでいき、文中に赤い文字で表示される「キーワード」を1つ又は2つ組み合わせて「推理」を実行し「ナゾ」を発生させ、この「ナゾ」と「キーワード」を組み合わせて「推理」することでさらに「ヒラメキ」を発生させ、この「ヒラメキ」を「調書」という事件の謎に関する問題への回答として使用し、最後の「犯人名」まで全て正解していれば、事件解決となります。
少し難しそうに感じるかもしれませんが、この流れについては、「TRICK×LOGIC チュートリアル」が今も無料でダウンロードできますので、実際にプレイして体験してみることをオススメします。
その他のおまけ要素としては、各話を担当した作家のオススメ名作ミステリーが紹介される「銅のヒラメキ」、音声でのミニドラマが聞けるようになる「銀のヒラメキ」、制作中の絵コンテが見れる「金のヒラメキ」などのおまけ要素も、キーワードを組み合わせる「推理」のシステムで解禁されます。
プレイ後の感想
元々サウンドノベルが好きなので、全体を通して楽しくプレイしましたが、難易度の高さはかなり高いと思います。これは、話が難しいのではなく、キーワードの組み合わせから「ナゾ」を見つけるのが難しい、という難易度の高さです。
「推理」を何度も繰り返すと、推理失敗の回数によって「薫の怪証明」「丸ノ内の迷推理」といったゲーム内の登場人物が間違った推理を披露する要素が解禁され、それを聞くことで解決への考え方が絞られますし、何度もキーワードを組み合わせることで「解決への糸口」が解禁されるなど、ヒント要素は用意されているため、ゲームを進めながら徐々にトリックの答えを予想できるようになっているので、これが面白いと思います。
しかし、トリックの予想はついても、正解の「ナゾ」を生むためのキーワードを選択できるかというとそんな簡単にはいかず、進めなくなった時は、キーワード総当たりのような作業を繰り返すことがあったのは事実です。この作業も楽しめるかどうかで、ゲームの評価が分かれそうです。
各話の最後に表示される「推理ランク」が最低になることを気にしなければ、ゲーム内のヒントである「解決への糸口」を読むことでもらえる「黒いヒラメキ」を使えば、ギブアップという形で正解のストーリーを見ることができるのですが、正解を知ったところで、「ナゾ」や「ヒラメキ」をどのキーワードから取得すればいいかは全く明らかにならないため、やり直して推理ランクを更新する助けにもならないのは、残念だと思いました。
また、「解決への糸口」を読んだところで「いや、それはわかるけど、だからどうすればいいの」的なヒントが多かったので、もっと直接的に「このキーワードを使ってナゾを探せ」的なヒントを増やした方が良かったように感じました。
何にしても各話のストーリーについては、「我孫子武丸、綾辻行人、有栖川有栖など人気推理作家7名による書き下ろしミステリにヒラメキで挑戦!本格的な謎(トリック)に秀逸の論理(ロジック)で挑め!」と銘打っているように、間違いなく面白いと思いましたので、「トリックがわかってスッキリ気持ちいい」的な要素が好きな人は、プレイすることをオススメします。
少し不満な点としては、各話とも、事件に関するトリックは解決してスッキリしますが、犯人の動機だったり、解決後のストーリーはほとんど語られないため、本を読んだあとの登場人物各話クリア後に読めるようになる後日談が、物足りなく感じることが多かったことです。
きちんと「なぜ犯人がこんな事件をおこしてしまったのか」等の気になる部分が書かれている話もあるのですが、ないことの方が多いです。
ストーリーに引き込まれて面白かったからこそ「もっと読みたい」という物足りなさを感じたとも言えるので、例えネタバレ攻略を見ながらプレイしたとしても、ちゃんとストーリーが楽しかった、と満足できるゲームではないかと思います。
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